彼と彼女のお風呂事情・おまけ






「ただいまー」
「ん、お帰りーアルミン。ハンジさん、部屋にこもってただろ?」
「ううん、部屋にはいなかったよ。廊下で会った」
「へ? 珍しいな。分隊長って訓練と作戦と実験の時以外は研究室にこもりっきりなんだろ?」
「らしいんだけど。ちょっくらお風呂行ってきまーす!って叫んでた」
「へぇ。分隊長も風呂とか気にするんだ。意外」
「…あー、それ、リヴァイ兵長に言われたからじゃねーかな」
「へ? 兵長って?」
「前に聞いたことあんだけどさ。昔、ハンジさんが風呂に入らなさすぎてすっげーことになってた時に、兵長がすっげー怒ったんだってさ」
「リヴァイ兵長って綺麗好きだもんね」
「潔癖症っつーんじゃね? それはともかく。そんで怒られたハンジさんが、『リヴァイが洗ってくれるなら入ってもいいよ?』って冗談で言ったら、兵長がキレてマジにハンジさんを風呂に連れ込んだとか…」
「…えーと。風呂場に押し込んだだけで、本当に洗ったわけじゃないよね…?」
「洗っててもおかしくねぇよ。あの人マジおっかねぇもん」
「2人とも聞かれてもだんまりで、事の真偽は謎のまま、なんだと。で、それ以来兵長に言われた時だけは素直に入るようになった、らしいぜ」
「…」
「…すごいな。分隊長もリヴァイ兵長も…」
「真似できないって言うか、したくないって言うか…」
「…」
「…ミカサ?」
「…(よし)」
「…お前が風呂に入らなくても、オレは洗ったりしないからな」
「…してくれないの?」
「しない!」
「…前は一緒に入ってたのに」
「それ、ガキの頃の話だろ!?」
「訓練兵団に入るまでは入ってたよ?」
「ヘー。オ前ラ一緒ニ風呂ニ入ル仲ナンデスカ」
「薪の節約するからって2人一緒でないと駄目だったんだよ。オレらが酷い開拓地にいたって知ってるだろ」
「えー、でもさ。兵団に入る前までなら12歳だろ? 12歳ってもうかなり大人じゃん。ガキの頃とは言えないだろ」
「だね。普段からあんたたち、家族だ何だって言ってるけど、家族でも12歳の男女が一緒にってありえないって」
「っ、しょうがないだろ!? ミカサが他の奴と入りたがらなかったんだから!」
「だからってマジで入るか?」
「ねー?」
「湯船に漬かってもまだなお寒い冬の夜。ぬくもりを求めた2人は自然と近付いていき…ってか? どこのポルノだよ」
「ユ、ユミル! 何言ってるのあなた!?」
「…!」
「ねぇよそんなもん! ミカサ! その手があったか!みたいな顔すんな!」
「エレンをその気にさせるより、ミカサが力ずくで風呂に連れ込む方が手っ取り早そうですよねー」
「だよなー」
「あの、みんな、そろそのこの話題は…」
「ん? アルミンもミカサと一緒に入ってたの?」
「いやいや僕は一度も入ったことないよ。無いからね。だからその、そろそろ勘弁してあげようよ…(ちらっ)」
「ん? …うわっ!? ジャンお前顔が土気色っ…! 死ぬなジャーーン!!」


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 おまけの104期生ネタ。
 エレンとミカサのお風呂事情は勿論捏造です。







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